
「ロマンス詐欺に気づきました。警察と銀行のどちらが先ですか?」

「相手が海外や暗号資産なら、弁護士と調査会社のどちらに相談しますか?」
相談先によって役割が違うため、送金方法と相手情報が分からないまま一か所だけへ連絡すると、必要な初動が遅れることがあります。追加送金を止め、証拠を保存したうえで、金融機関・警察・弁護士・調査会社を使い分けます。
送金先への連絡と警察相談を優先し、相手調査と法的手続を分けて考えます。
銀行振込、カード、暗号資産では最初の連絡先が異なります。返金は保証できないため、残っている証拠と支払方法から相談順を決めてください。
本記事では、ロマンス詐欺の相談窓口を支払方法と目的別に整理し、警察・金融機関・弁護士・調査会社へ相談できること、相談前に保存する証拠を解説します。
※緊急時
現在も送金を求められている場合は支払いを止め、銀行振込なら金融機関、犯罪被害の相談は警察相談専用電話#9110または最寄りの警察署へ連絡してください。
この記事でわかること
ロマンス詐欺の状況別に選ぶ最初の相談窓口

▶今も送金を求められている場合
▶すでに送金した場合
▶相手情報が見つからない場合
今も送金を求められている場合
追加送金を止めることが最優先です。税金、保証金、解除料、渡航費など名目が変わっても、出金や面会の条件として支払いを求められたら送金せず、相手を問い詰める前に会話、プロフィール、URL、請求画面を保存してください。
すでに送金した場合
支払先と警察へ速やかに連絡します。銀行振込は振込先金融機関と振込元金融機関、カードはカード会社、暗号資産は利用した交換業者へ被害の可能性を伝え、対応可否を確認します。同時に警察へ経緯と証拠を相談します。
相手情報が見つからない場合
相手や送金先を整理できる調査範囲を比較します。表示名やSNSアカウントしか分からない場合は、公開情報、送金記録、ウォレットアドレスなどから何を調べられるかを調査会社へ確認します。調査会社は捜査機関や弁護士ではないため、成果物と限界を契約前に確認してください。
ロマンス詐欺の支払先へ連絡する順番

| 支払方法 | 最初に連絡する窓口 | 伝える内容 |
|---|---|---|
| 銀行振込 | 振込元・振込先の金融機関と警察 | 詐欺被害の可能性、口座、日時、金額 |
| カード決済 | カード会社・決済サービス | 利用先、請求日、サービス未提供等の状況 |
| 暗号資産 | 利用した交換業者と警察 | 銘柄、ネットワーク、アドレス、TXID |
| 電子マネー等 | 発行会社・販売会社と警察 | 番号、購入日時、相手へ渡した経緯 |
銀行振り込みの場合
銀行振込は金融機関と警察へ速やかに連絡します。金融庁は、預金口座への振込みを使ったSNS型ロマンス詐欺も振り込め詐欺救済法の対象になり得ると案内しています。ただし、口座残高などにより支払いを受けられない場合もあるため、全額返金を前提にせず早く連絡してください。
カード決済の場合
カード決済は請求内容と提供実態を整理します。カード会社へ、加盟店名、決済日、請求額、勧誘内容、提供されたサービス、解約や返金を申し出た記録を伝えます。対応の可否はカード会社や契約状況ごとに判断されます。
暗号資産送金の場合
暗号資産は交換業者へTXIDと送金先を伝えます。送金後の取消しが難しいため、利用した交換業者へ被害の可能性、ウォレットアドレス、TXID、ネットワーク、送金日時を伝えます。取引所外ウォレットへの送金でも、証拠保存と警察相談を並行してください。
ロマンス詐欺を警察へ相談する場合

警察の役割
犯罪被害の相談を受け、事実関係や証拠に基づいて被害届・捜査を判断することが警察の役割です。相談だけで返金が決まるわけではありませんが、相手の連絡先、勧誘、送金、出金拒否の流れを時系列で示すことが重要です。
相談前の確認
会話・送金記録・相手情報を時系列でまとめてから相談します。
警察庁はSNS型ロマンス詐欺について、警察相談専用電話#9110などへの相談を案内しています。
ロマンス詐欺を弁護士へ相談する場合

弁護士の役割
相手や財産が判明した後の法的請求を検討することが弁護士の役割です。相手方への請求、交渉、保全、訴訟など法的手続を検討します。ただし、相手の氏名・住所や財産の所在が分からないと進めにくい場合があります。誰に何を請求できる状態かを確認してください。
相談前の確認
費用・見通し・追加調査の必要性を確認します。
ロマンス詐欺を調査会社へ相談する場合

調査会社の役割
相手情報・送金経路・デジタル証拠を整理することが調査会社の役割です。SNSアカウント、公開情報、ドメイン、送金記録、暗号資産の取引履歴などを確認し、相談先へ渡す報告書を作成する場合があります。どの情報から何を調べ、何を成果物として受け取れるかを比較します。
相談前の確認
逮捕・法的代理・返金保証は調査会社の役割ではないことを確認します。調査会社は捜査機関ではなく、弁護士として代理交渉することもできません。返金や相手特定を保証する説明には注意し、調査範囲、期間、料金、途中報告、追加費用、成果物を契約前に確認してください。
調査会社を比べるときはワンダーウォールの口コミ・料金・調査内容と仮想通貨詐欺の調査会社の選び方も確認できます。
ロマンス詐欺の相談前に確認する証拠チェック

証拠一覧
残っている証拠を削除せず原本で保存します。スクリーンショットだけでなく、元のメッセージ、明細、URL、送金情報も残してください。
相談順の最終確認
支払停止・支払先・警察・専門家の順で整理し、残っている証拠を削除せず原本で保存します。追加送金を止め、支払先へ連絡し、警察へ相談します。相手や送金経路が不明なら調査会社、法的請求を検討する段階では弁護士へ相談します。契約や悪質商法の相談先が分からない場合は消費者ホットライン188も利用できます。

証拠が一部しか残っていなくても、削除や加工をせず、確認できる範囲から相談してください。