
「仮想通貨詐欺でも振込先口座を凍結できますか?」

「銀行と警察へ、どの証拠を持って連絡すればよいですか?」
銀行振込を使った投資詐欺では、振込先の預金口座に残高があれば、取引停止や被害回復分配金の対象になる可能性があります。ただし、暗号資産ウォレットそのものは預金口座と同じ制度では扱われません。
銀行振込なら金融機関と警察へすぐ連絡します。
振込先、日時、金額、相手とのやり取りをそろえ、振込先金融機関と警察へ連絡してください。残高や手続状況により支払可否は変わります。
本記事では、口座凍結の相談先、対象になりやすい支払方法、振り込め詐欺救済法の流れ、暗号資産送金時の対応を整理します。
制度は返金を保証するものではありません。犯人が資金を移動済みの場合や、預金口座への振込みではない場合は別の対応が必要です。
この記事でわかること
口座凍結4つの方法

振込先金融機関へ被害を連絡する
金融庁は、預金口座等への振込みを利用した詐欺被害では、警察と振込先金融機関へ連絡するよう案内しています。振込明細、口座番号、名義、日時、金額を準備し、犯罪利用口座の疑いがあることを伝えます。
警察へ被害経緯と証拠を提出する
相手との連絡、勧誘ページ、振込記録、出金拒否や追加請求の画面を時系列でまとめ、最寄りの警察署または警察相談専用電話 #9110へ相談します。
法的手続が必要なら弁護士へ相談する
相手が特定できている場合や民事請求を検討する場合は、費用倒れも含めて弁護士へ相談します。口座凍結や分配金だけで被害全額が戻るとは限りません。
送金経路が不明なら調査会社を比較する
暗号資産へ換金された、相手情報が偽名しかない、複数口座を経由した場合は、証拠整理や送金経路調査が次の相談材料になります。調査範囲、成果物、料金を確認して判断してください。
口座凍結の対象になるケース・ならないケース

▶【対象になり得る】国内預金口座への振込み
▶【凍結が難しい】資金移動済み・現金・カード
▶【同じ制度の対象外】暗号資産ウォレット
先に判定:国内の預金口座への振込みなら対象になり得ます。
○ 口座凍結の対象になり得る
- 国内の銀行・信用金庫などの預金口座へ振り込んだ
- 振込先の口座番号・名義・送金記録が分かる
- 金融機関が犯罪利用口座の疑いを認める
- 振込先口座に資金が残っている可能性がある
△ 同じ制度を使えない・返金が難しい
- 犯人が口座から資金を移動・出金済み
- 暗号資産ウォレットへ直接送金した
- 現金手渡し・ギフトカードで支払った
- カード決済や海外口座で、別の手続確認が必要
※対象になり得る場合でも、凍結や返金が保証されるわけではありません。
【対象になり得る】国内の預金口座へ振り込んだ場合
SNS型投資詐欺やロマンス詐欺でも、国内の預金口座等への振込みが使われた被害は、振り込め詐欺救済法の対象になり得ます。振込先の口座情報と送金記録をそろえ、振込先金融機関と警察へすぐに連絡してください。金融機関が犯罪利用口座の疑いを認め、口座に残高があることなどが支払手続の前提です。
【凍結が難しい】資金移動済み・現金・カード払いの場合
| 支払方法・状況 | 最初に確認する先 |
|---|---|
| 口座から資金が移動済み | 警察・弁護士・必要に応じ調査会社 |
| クレジットカード決済 | カード会社へチャージバック等を確認 |
| 現金・ギフトカード | 警察・発行会社へ相談 |
| 海外の銀行口座 | 利用銀行・警察・現地法に詳しい専門家 |
これらは国内預金口座の凍結手続をそのまま使えない、または残高不足で分配金を受けにくいケースです。ただし、別の回収手段や相談先が残る場合があるため、支払記録を捨てずに保存してください。
【同じ制度の対象外】暗号資産ウォレットへ直接送金した場合
個人管理の暗号資産ウォレットは、銀行口座のように金融機関が一律に凍結できるものではありません。利用した交換業者、送金先アドレス、トランザクションIDを保存し、交換業者と警察へ早めに連絡します。相手や送金経路が不明な場合は、証拠整理や調査の必要性も検討します。
口座凍結後の返金プロセス

金融機関が取引停止等を判断する
金融機関が犯罪利用預金口座等である疑いを認めた場合、取引停止等の措置を取り、預金保険機構の公告手続へ進みます。被害者自身が口座を直接凍結するのではありません。
預金保険機構の公告で進行状況を確認する
預金保険機構の公告ページでは、対象口座の手続状況、残高、支払申請期間などを確認できます。口座番号が分かる場合は検索し、振込先金融機関にも問い合わせてください。
期間内に金融機関へ支払申請する
支払手続が開始されたら、申請期間内に振込先金融機関へ被害回復分配金の支払申請を行います。支払額は口座残高や他の被害者の申請額などにより変わり、被害全額とは限りません。
口座凍結のよくある質問

海外口座でも同じ救済法を使えますか?
日本の振り込め詐欺救済法と同じ手続を当然に使えるとは限りません。利用した銀行、警察、必要に応じて現地法に詳しい専門家へ相談します。
金融機関への連絡や支払申請に費用はかかりますか?
まず振込先金融機関へ確認してください。調査会社や弁護士へ依頼する場合は別途費用が生じるため、契約前に料金と対応範囲を書面で確認します。
口座凍結解除のため追加送金と言われました
追加送金は止めてください。正規の金融機関が詐欺相手を通じて解除費用を請求するという説明は不自然です。請求画面と会話を保存し、金融機関と警察へ相談します。
口座凍結は手段のひとつ

銀行振込なら金融機関と警察への連絡を優先する
口座凍結で解決しない場合は証拠と目的で相談先を分ける
相手の特定や送金経路の整理が必要なら調査会社、法的請求なら弁護士、犯罪被害の申告は警察へ相談します。口座凍結だけに絞らず、残っている証拠と支払方法から次の手段を選んでください。